社内SEへの転身
社内SEに転職するために必要なこと
40代でIT業界のシステムエンジニアから一般企業の社内SEへ転職する時は、システムエンジニアとしての知識やスキルを十分持っていることは大前提になります。その上で「コミュニケーション能力」や「調整力」「交渉力」など「ビジネススキル」や「ヒューマンスキル」が問われます。社内の様々な人の話に耳を傾けられること、開発チームを率いて人間関係のトラブルを解決できるリーダーシップを持っていることなどが大切になります。また社内の意見や予算などの意向と、より良いシステム作りを両立させる調整力を持っていることも大切です。社外に対する交渉力なども必要になるでしょう。何より新しい職場の様々な社員と仲良く仕事ができる「協調性」が必要になります。20代で社内SEに転職する場合は、下流工程の実務力が問われますが、40代の転職では常にこのような総合的な「人間力」が問われることになります。
とにかく話を聞くことから始めよう
社内SEは、会社内の様々な人とコミュニケーションを持つ機会が多くなります。システムエンジニアをしていた時よりもたくさんの人と接する機会が増えるかもしれません。特にITに関する知識が全くないような社員が相談に訪れる機会が増えるでしょう。そのような時に大切なのは「話を良く聞くこと」です。つまり「傾聴する」ことが大切です。相手が何を求めているのか、どんな問題があるのかをきちんと理解することが社内SEには大切です。システム作りのアイデアを相手に説明する時も、なるべく専門用語は使わずにIT知識がない人にも理解できるような言葉を選ぶようにしましょう。また逆に会計に関する知識など、自分には縁遠かった知識がシステム作りに必要になるかもしれません。自分から学ぶ姿勢を持ち、歩み寄っていく姿勢が大切になります。
社内SEに必要な心構え
社内SEになると、豊富な知識を持った「偉い人」と自分を認識してしまう人がいます。マネージャークラスの社内SEに転職した場合は特にその傾向が強くなります。しかし社内SEとは、自社の社員を「お客」として扱う必要がある立場です。社内の経理部門、総務部門など、様々な社員が社内SEのもとを訪れてシステムの開発を依頼しにきます。もし自分がフリーランスのシステムエンジニアだとしたら、この人たちは「クライアント」ということになります。相談に来た相手を「立場が下の人間」と捉えて扱うのではなく、システムエンジニア時代のクライアントに当たるお客だと思って接するようにしましょう。そうすれば素人の意見に聞く耳を持たないような失礼な態度を取ることはなくなります。つまらないプライドを捨てて、社員のために尽くす気持ちになれば、誰からも頼られる社内SEになることができるでしょう。